私は幼少より、ジャッキーチェンやアーノルド・シュワルツェネッガーなどいわゆるアクション映画が大好きで、主人公がみせる映画の中の格闘シーンをよく一人で真似したりする少年でした。

そんな中出会ったのが「桜庭和志」というプロレスラー&格闘家です。

中学生の頃に「k-1」や「PRIDE」という格闘技のテレビ放送が始まり、その中で自分が特に夢中になったのが「何でもありルール」のPRIDEです。

桜庭選手はこのPRIDEの中で外国人選手をバッタバッタと倒すエースだったのです。今回はこの桜庭和志選手の凄さをご紹介します。

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プロレスラー&格闘家 桜庭和志とは?

桜庭選手は秋田県出身、現在48歳の現役プロレスラー&格闘家です。

高校・大学とレスリング部に所属し、卒業後はプロレス団体「UWFインターナショナル」に入団。1997年に出場したUFC Japanヘビー級トーナメントで見事優勝し、UFC-J王者となりました。

このとき「プロレスラーは本当は強いんです」の発言が話題を呼び以後「PRIDE」を主軸に大活躍しました。

その「強さ」が単純に好き

桜庭選手の凄いところはなんと言っても単純にその「強さ」です。

正直当時の「k-1」や「PRIDE」では、評判や宣伝ばかり煽る一見強そうな日本人格闘家が、一瞬で外国人選手に負けてしまうシーンばかりだったのですが、そんな中この桜庭選手は得意の寝技で、気持ちいいほど一本勝ちを収めていき、その姿の虜になりました。

桜庭選手は別名「IQレスラー」というニックネームを持っています。
その名前の通り、登場やしぐさで派手に強さをアピールするレスラー&格闘家とは真逆といえます。

常に冷静で、一度決めたら絶対離さないという寝技の技術をもっています。

なので試合中、殴ったり・蹴ったりが中心の選手も安易には、桜庭選手に近づけません。
当時日本人選手は、外国人の圧倒的なパワーやスピードになすすべもなく負けてばかりでしたので、そんな外国人が桜庭選手と試合をすると、恐れてただ周りをぐるぐる回っているという試合の光景に度肝を抜かれたのを覚えています。

また桜庭選手は、格闘家でありながらプロレスラーでもあります。身に来てくれたファン・お客を「楽しませる」ということも絶対忘れないのです。

例えば、真剣勝負の格闘技のリングで、相手選手に「おしりぺんぺん」をしたり、プロレスの中で有名になった「モンゴリアンチョップ」などフィクションの技を実践してみたり、とにかくお客さん目線を忘れない稀有な選手なのです。

桜庭選手のファイトスタイル

格闘技好きな方の中でも、打撃による派手なKOシーンを期待する方、あるいは主張の強いドヤドヤな感じの選手が好きな方は、桜庭選手のファイトスタイルはあまりおもしろくないかもしれません。

というのも桜庭選手は基本寝技の選手です。打撃でKOで勝ったという試合はほとんどありません。

試合が決まるシーンは必ず、絞めるか関節を決めるのどちらか。相手選手がタップをして終了です。
打撃のKOシーンに比べると地味と言わざるを得ません。

また体重がもともと軽いのも桜庭選手の欠点です。対戦相手は外国人が多く、体重が自分より重い選手との試合が多かったので、PRIDEの後半では怪我の時期が多く、あまり試合ができませんでした。

自身も体重があり、適正な体重の相手と試合をしていればもっと沢山の試合をみれたでしょう。

実は公には伝わっていない桜庭和志選手の「怖さ」

「冷静な目が余計恐ろしい」

これは桜庭選手と対戦した選手の言葉です。

目の前の敵が誰だろうが何だろうが、仕事としてどうやったら相手が崩れるか・お客が盛り上がるかのみを考える。

しかもあいつぐ怪我で戦闘不能状態になっても、それでもどうすれば戦えるか考え、まるで戦闘ロボットのように感情の起伏がなく、不気味なくらい怖くて冷静な心が桜庭選手の強さ・魅力だと感じます。

これは練習で鍛えるとか精神力が強いとかそもそもそんな次元でない気がします。

これはスポーツマンではない、どことなく死を覚悟した戦士としての凄みがあります。

テレビの画面や華やかな入場シーンだけ見ていても決してわからない桜庭和志選手のこのような「怖さ」は実は公には伝わっていない魅力です。

桜庭選手はPRIDEで活躍した選手ですが、特にその中でもブラジルの柔術エリート一家「グレイシー一族」との連戦は忘れることはできません。

桜庭選手は当時世界的に「無敗伝説」を誇ったグレイシー一族を、コミカルなプロレス技を交えバタバタと倒してしまったのです。
しかもその試合は全て、時間無制限ルール、KOか相手のギブアップのみで試合が決まる方式です。

たぶん、レフリーや観衆の目がなければ、相手や自分がどうなろうと戦い続けたかもしれません。
もしかしたらこの怖さにいちはやく肌で感じていたのは桜庭選手と自分の弟たちの試合を近くでセコンドとして見ていた一族最強のヒクソングレイシーだったのかも知れません。

結局、最強と言われたヒクソングレイシーは桜庭選手と戦わなかったですが・・・

現在膝がボロボロで最盛期の動きはすっかり鳴りを潜めてしまいましたが、 とにかく彼が遺した物はデカイです。当時、格闘技界で日本人がグレイシー攻略なんて目から鱗で誰も思いもしませんでしたから。

間違いなくレジェンドの中のレジェンドなファイターです。

まとめ

桜庭選手は現在、自身で経営する格闘ジムの代表を務め、正直だれがみても現役の頃の動きは戻ることはないと判断できます。

しかし、本人は「引退」の2文字は一切言わず、常に「リアル」「本気」の格闘技を求め今でも現役を続けています。本来はもう過去の功績だけで悠々自適に十分やっていけるのですが、それでも彼の中にはその選択肢は一切ないと思います。

彼の頭の中は、今でも「相手をどう倒すか」「どういう試合をすればお客が喜ぶ」かそれだけだと思います。