私は幼い頃から漫画が大好きで、部屋には一面本棚を置き漫画本だらけの生活を送っています。

その中でも今最も好きで読んでいる「とりかえ・ばや」という漫画に出会ったのは月刊flowersだったのですが、当時7SEEDSも好きで、そちらを読んでいたら「とりかえ・ばや」が連載を開始し始めたのです。

元々作者のさいとうちほ先生の漫画は大好きで、幾つか読んでいましたのですぐに興味が湧きました。

今回はその「とりかえ・ばや」について、熱く語らせていただきます。

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「とりかえ・ばや」の大まかなストーリー

時は平安時代、二人の美しい男女の姉弟が時を同じくして左大臣家に誕生しました。

その姉弟は見目麗しく育ちながら性格は正反対で、男子として生まれた弟の方は女子のような遊びや着物を好み、女子として生まれた姉は男子のような遊びを好み、勇ましく育ちました。

二人は見た目はそっくりながら中身は真逆に育ちましたが、やがて平安時代での元服を迎える日が近づき、男子のような姉の勇ましい噂が帝の耳に入り、女子でありながら男子として元服して参内するようになるのです。

女子のように育った弟も見目の麗しさからお声が掛かり、東宮付きの尚侍として出仕するようになります。

お互いの性を偽って宮中で生活する二人は、やがてお互いに大切な人に出会い恋をして、性を偽る事が出来なくなっていくのです。

引き込まれるストーリー、ため息が出る程美しい絵柄が好き

二人の姉弟が宮中で織り成す物語から、読んでいる内にどんどん目が離せなくなりました。

最初は世間知らずで己の生きたいように生き、父親である左大臣も親心から無理に性を変えるような事はせずに素直に育っていきます。

しかし自分の足で人生を歩み、仕事をし、恋をすると人間は変わるもので、どんどん歪が生じるようになるのです。

最初は弟の方が恋心に目覚め、自身が仕える女東宮に恋をします。

女子として出仕している身で、女子同士では結婚も出来ません。

思い悩んでいたところに男子として出仕していた姉の方にもハプニングが起きます。

自分の生きたいように生きるという事は、この時代においてなんて難しいのだろう、と思うと同時に二人がどうやって元の性に戻って好きな相手と結ばれるのか、どんどん引き込まれていきました。

また、さいとうちほ先生の美しい絵柄が平安時代の物語と実にマッチしていたので、絵を見ているだけでため息が出る程素晴らしい作品に感動を隠せませんでした。

『漫画だから』で楽しめる人向き

最初の方は姉も弟も性別が逆ですので、恋をし始めるシーンからは同性同士の恋を描いているように見えてしまうところは、読み手を選んでしまうかもしれません。

また、このような設定は平安時代では有り得ない事ですから、歴史に精通している方からすると考えられない展開になります。

考えられないあまり、漫画として読めない方も中にはいると思います。

私自身は大好きな作家さんの漫画という事もあり、歴史ものが好きで、漫画の世界は空想的な世界で現実を忘れて読めるような作品でいてほしい、という気持ちがありますので全く抵抗なく読めています。

絵柄も一昔前のイラストに感じる方もいますので、作品として好きな人と苦手な人とが別れる作品だと感じています。

主人公である姉弟の両親が素晴らしい

この作品の素晴らしいところは、主人公である姉弟の両親だと感じました。

平安時代において、自分の生きたいように生きるという事はとても難しく、結婚相手も選べない事が多々ありますし、自分の好きな事ややりたい事はお家の為には二の次になってしまいます。

そんな中で父である左大臣は、二人を元の性で立派に生きられるようにと鞍馬詣でに行かせますが、その途中で天狗に襲われ連れ去られそうになり、二人は見た目を取り替えて見事天狗から逃げる事が出来たのです。

その時に左大臣は、無理に元の性に取り替える必要はないのかもしれない、と二人の思うままに生きさせようと決めます。

それは親としてとても重大な決意であり、左大臣の思いを汲み取るかのように二人は自然のままに真っ直ぐと育ち、帝や東宮に一心に仕える素晴らしい若者に育ちます。

二人が立派に育つ過程では様々な出来事がありますが、幼い頃の親としての決断がなければ二人は真っ直ぐ育たなかったと感じました。

また二人の母親も理解のある女性で、とても素晴らしい環境で育った二人ですので、ハッピーエンドが待っているのは必然だなと納得しました。

二人が恋をする相手も素晴らしい方で、特に帝はこんな男性がこの世にいるのだろうか、という程素敵で羨ましく思ってしまう程です。

女東宮も素晴らしい女性ですし、家柄的にもお似合いで、さいとうちほ先生の美しいイラストと相まって、感嘆のため息がこぼれます。

姉が女御になる時、母にここまで私を信じてよく育ててくれました、というような言葉には涙が止まりませんでした。

この時代では生きづらさを感じていた姉弟でしたが、ここまで二人を信じて立派に育てた左大臣家の家族愛には、本当に感動なくして読めません。

まとめ

さいとうちほ先生は数々の漫画を手がけてきいますし、ファンも多いと思いますので、このとりかえ・ばやの世界観は多くの方に読んでもらいたい作品です。

恋をすると人は変わります。

命を懸けても良いと思える人と出会えた奇跡と、ありのままの自分を受け入れてもらえるのは、人生においてこの上ない喜びなのだという事をこの作品を通して感じました。

美しいイラストと美しい人間ドラマにどのような終わりがやってくるのか、最後まで目が離せません。