私は現在大学生をしております。高校時代から理系の分野に興味があり科学の本などを読んでいました。

ただ、高校で習う科学(物理、化学)は科学現象の仕組みや原理に深く立ち入っていません。科学に関するより詳しくそしてもっといえば正確な知識は大学に入って学びます。

私は大学に入って教授の講義や図書館で専門的な物理化学の本に触れることで科学に関する知見と考え方を学べたと思います。

科学はどんな人間にも必ず関係がある事柄です。

なぜなら世界がどのようにできているかを教えてくれ、世界に対する見方を変えてくれる可能性を秘めているからです。

私は科学の面白さを味わえる本として「アトキンス物理化学」を紹介します。

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「アトキンス物理化学」とは?

「アトキンス物理化学」という本は、高校で理系を選択した学生が学ぶ化学を熱力学や統計力学といった学問を使って科学にアプローチしていく本です。

世界中の化学系の学生が読む本

世界中の化学系の分野を専攻する学生に読まれておりこの本は私の知る限りで現在第8部まででています。

アトキンス物理化学は上・下と別々にわかれており一冊で400ページほどあります。

高校生からでも読み始められる

イラストや図がのせられており読みやすく高等学校の1,2年生からでも読み始めることができる本です。

全体としては特に重要な化学現象に焦点をあてその原理の理解とそれがどのように現代の機能性材料に応用されているかを説明したコラムで構成されております。

また各章ごとに答え付きの例題と演習問題が載せられておりそれらに取り組むことで化学の面白さを存分に味わうことができます。

科学的な発想とはどのようにして得られるか?

一番魅力的な部分は化学現象の方向性について述べている部分です。

様々な人が様々なところで「化学現象はエネルギーが低い方向に進む」と述べます。

ときに化学の専門家ですら一般人向けに正確さを犠牲にしてそのようなことを述べがちです。

アトキンス物理化学には「化学現象がエネルギーが低い方向に進む」といった散見される説を見事に喝破してる箇所があります。

その部分の論理的構成は学生に単に知識を増やすといった以上の価値、すなわち「科学的な発想とはどのようにして得られるか」といったメッセージにもなっています。

丁寧でわかりやすいから読み進められる

化学現象の方向に視点をおき、そこから単純な数学を用いて多くの知見を見出す過程は複雑な数式やわかりにくい日本語で書かれた教科書では全く見られないシンプルで丁寧なつくりになっております。

大学の理工系の教科書では最初から最後まで丁寧に教えることは学生の学問への理解を深めるうえで悪い効果であるとして問題に丁寧な解答、解説を載せません。

確かに私もその部分には同意ですがあまりにも解答が雑であると学生がその教科書を読む気をなくすといったことがあります。

しかしアトキンス物理化学ではそのようなことがなく化学現象の方向性といった基礎的なことがらから我々が材料を設計、創造するうえでどのような問題がでてきて、どのように取り組むことがべすとであるのかを明示してくれます。

初等的な数学の知識は必要

アトキンス物理化学は理工系の大学生向けに書かれた本です。

高等学校までのほんの少しの数学、たとえば方程式の解き方だとか因数分解だとかいったことができない人にはいきなり読むことはできない本です。

なぜならそのようなことができるという前提であるからです。

大学には入らなかったけれども科学には興味がある。といった人の中には初等的な数学が全くできないという人もいるかもしれません。

そうした人には残念ながら読めないでしょう。

雑誌「ニュートン」を楽しめるレベルなら大丈夫

アトキンス物理化学の章には雑誌「ニュートン」と同程度かそれより少し難しいやや非日常的な発想が強いられる部分があるのが欠点です。

向学心のある高校生ならよめるでしょうし、大学の理工系学部に入ることができるのであればたとえどんな大学であってもアトキンス物理化学は読めます。

アトキンス物理化学は、実際に役に立つ本

アトキンス物理化学は化学現象をイラスト付きで説明していたりします。

エネルギーの収支を伴う化学反応を解説する際も図をもちいたりしてくれています。

いくつかの章ではコーヒーブレイクとして化学現象の持つ性質が現代に材料の作製にどのように応用されているかといったことも扱っております。

化学現象の理解を深めるのに役立つと思われます。

実験を設計するときの辞書になる

アトキンス物理化学は大学生がやがて研究室に入って自ら化学(有機化学や無機化学)現象を取り扱う実験を設計するに際してよい辞書になると思われます。

平易な文章で書いてあるし、細部までこみいったことを扱ってないからです。

取り組むのときのヒントに

このため、学生がこういったことを実験で試してみようと思いついたときにどのように取り掛かればよいのかといったヒントになるでしょう。

研究室で「そうだ!こういう実験とにたようなことがアトキンス物理化学に乗っていたような気がする」といった具合です。

理工系の本はわかりにくい本が非常に多い

およそ理工系の本はたくさんあれど研究のためのひらめきを教えてくれる本は滅多にありません。

実は工学分野の研究はあまり専門的な知識を必要とはしないのです。

ところが世の中には過度に専門的で複雑な内容を数学的妥当性を優先させて書かれている場合があります。

実際に役に立つのは、本当に重要なことをわかりやすく書いている本

往々にしてそうした本は抽象的でとっつきにくく理論的な部分の理解にはよろしいのでしょうが研究をする際にはあまり役に立ちません。

アトキンス物理化学は理工系の本としては読み進めていくことは難しくありません。

そして学生が主体的に研究に臨んでいるときに基礎的な知識の手助けをしてくれることになるでしょう。

大学の化学の教科書として「アトキンス物理化学」をオススメ

私は理工系の大学の化学の教科書としてアトキンス物理化学を読むことを勧めます。

この本は図やイラストがついており比較的平易な文章で化学の基本的でかつ重要な事柄に焦点をあてています。

化学現象の応用例を扱った例題もあり化学と実生活の結びつきを促してくれ学生の知的好奇心を深めてくれます。

工学分野において多くの研究活動は難解な数式をつかわず基本的な知識だけで行うことができます。

アトキンス物理化学は学生がやがて研究室で研究活動を行う際に知識の手助けをしてくれるでしょう。